夏の木蔭

橋村野美知 風鈴
橋村野美知 風鈴

 上の子の熱い言葉に押されて、炎天下の道を全く乗り気じゃない下の子の手を強引に引いてザリガニとり…。到着した公園にはちっとも人がおらず、さっさと走り去る子の後ろ姿を見ながら、こんな時間にはみんな来ないんだとぶつぶつ下の子と言いながら小さな池へ。着いてみるとびっくりするくらいの涼しさ。家で扇風機なんてまわしていたのがおかしく思えるような心地いい風が吹いていました。見上げると大きなメタセコイアとドングリのなる木。木があるだけで、地面の土に草が生えているだけでこんなにも違うんだなあと思いました。私たちが暑い思いをするのは大切なものをわざわざ排除しているからなんだなあと思ったら、バカだなあと思いました。そんなことを思いつつ、ザリガニやらオタマジャクシやらを山ほどとって、もうずっとここにいたいと3人で言いながらも家へ。灼熱の工房で一日働いた子らの父は元気かと思いつつ。n